2012年9月28日
オーストラリアへの移民投資家に対する新しいビザ申請手続きがオーストラリア政府より発表されました。このビザは2012年11月24日より施行されます。
上級投資家クラス(Significant Investor Stream)
上級投資家ビザは、ビジネスイノベーション・アンド・インベストメント(The Business Innovation and Investment)(暫定:サブクラス188/Provisional : Subclass 188) およびビジネスイノベーション・アンド・インベストメント(永住:サブクラス888/Permanent : Subclass 888)のうちの一つです。
ビザ申請者は以下の内容が必須となります。
●スキルセレクト(SkillSelect)における関心表明(An Expression of Interest)を提出すること
●州または準州からノミネートされていること
●要請された投資に対し最低500万オーストラリアドルを投資すること
ビザ申請者はイノベーションポイントテストを満たす必要はなく、年齢制限の上限もありません。このビザクラスは、ビジネスイノベーション・アンド・インベストメント(The Business Innovation and Investment)(暫定:サブクラス188/Provisional : Subclass 188)を保持し、4年間のうち160日間オーストラリアに滞在しているという居住条件があります。
ビザ保持者は希望すればビザ期間の延長が可能です。暫定ビザの延長は1回につき2年間、最大2回まで延長可能です。
要請された投資(Complying investment)
上級投資家ビザクラス向けの要請された投資とは以下を含みます。
●州または準州債権
●オーストラリア証券投資委員会(Australia Securities and Investment Commission: ASIC)が規制・運営するオーストラリアに投資権限
のある基金
●オーストラリア株式取引所に上場していないオーストラリア民間企業への直接投資
特定の再投資必須条件が満たされていることが証明されれば、ビザ申請者は上記の投資選択肢それぞれに投資することも、要請された投資間で変更することも可能です。
投資は申請者の名前または申請者の配偶者か事実婚のパートナーの名前と共に保有されていなければなりません。また、投資は以下の方法で行われていなければなりません。
●申請者または申請者の配偶者か事実婚のパートナーによる直接投資
●発行株式の総額が申請者または申請者の配偶者か事実婚のパートナーで保有されている企業を通じての投資
●被信託人・受取人が申請者または申請者の配偶者か事実婚のパートナーとなっている有効な信託を通じての投資
投資はスーパーアニュエーション制度には行えません。
オーストラリア証券投資委員会規制の運営基金
(Australia Securities and Investment Commission Regulated Managed Funds)
要請された運営基金投資はASICで規制されていなければなりません。
運営基金の権限はオーストラリア資産へのみ、そして以下の内容に限定されます。
●オーストラリアのインフラ事業
●オーストラリアの保証金取得機関が保持する現金
●州または準州発行の債券
●オーストラリア株式取引所に上場しているオーストラリア企業の債権または株式
●オーストラリア金融機関発行の債券または定期預金
●オーストラリアにある不動産資産
●上記資産リストに投資するその他のASIC規制の運営基金
基金は一般公開されており、ファンドマネージャーは移民局の投資必須条件に従うという遵守宣誓を提出しなければなりません。
オーストラリア株式取引所に上場していないオーストラリア民間企業への直接投資
(Direct investment into non-listed Australian companies)
「要請された投資」としてクラス分けされたオーストラリア株式取引所に上場していないオーストラリア民間企業への直接投資に関しては、以下の基準を満たしている必要があります。
●オーストラリアで適格なビジネスを実際に運営している企業であること
●申請者はその企業の所有者利益を得ていること
●ASICに登録された企業であること
●オーストラリア・ビジネス・ナンバー(Australian Business Number: ABN)を取得している企業であること
適格なビジネス
移民規正法1994(The Migration Regulation 1994)において企業としての適格なビジネスを以下のように定義づけています。
(a)一般市場に商品、サービス、または商品およびサービス(レンタル所有物の提供以外)の提供によって利益を生む目的で運営されていること、そして
(b)主としてまたは実質的に投機的もしくは受動的な投資目的で運営されていないこと
所有者利益
移民法1958(The Migration Act 1958)において所有者利益を以下のように定義づけています。
ビジネスに関連して、以下のビジネス上の手段における利益
(a)ビジネスを行っている企業の株主として
(b)ビジネスを行っているパートナーシップにおけるパートナーとして
(c)ビジネスの個人事業者として
一つ以上の関与している企業、パートナーシップまたはトラストを通して間接的に得ている利益といったものも含まれます。
居住条件
投資家はビジネスイノベーション・アンド・インベストメント(The Business Innovation and Investment)(暫定:サブクラス188/Provisional : Subclass 188)を保持し、4年間のうち最低160日間オーストラリアに滞在する必要があります。投資家が暫定ビザ延長を選択する場合は、追加でオーストラリアの滞在期間が必要となります。ビザの期間別居住条件は以下の3つになります。
●初回暫定ビザの場合、4年間のうち160日以上、または
●1回目の延長の場合、6年間のうち240日以上、または
●2回目の延長の場合、8年間のうち320日以上
投資家はビジネスイノベーション・アンド・インベストメント(The Business Innovation and Investment)(暫定:サブクラス188/Provisional : Subclass 188)を保持している間は何時でも居住条件を満たすことができる意志が必要です。
本プログラムについて
ビジネスイノベーション・アンド・インベストメント・プログラムはビジネスまたは投資における経験や成功を証明できる移民に対して行われています。本プログラムは世界中の卓越したビジネスパーソンや投資家の興味を引き付けオーストラリアの経済成長や技術革新を増進させるものです。
スキルセレクト(SkillSelect)
スキルセレクトは、オーストラリアへの移住に関心のある技術労働者やビジネスパーソン、投資家が関心表明(an Expression of Interest: EOI)を通して関連ビザに対する審査に必要な個人詳細の記録をオンラインで行うサービスです。
暫定ビジネスイノベーション・アンド・インベストメントビザの申請希望者はオーストラリアでの投資計画を登録し、州または準州からノミネーションされれば、ビザ申請を提出するために必要なオーストラリア政府からの招待状が発行されます。
申請希望者は2012年11月24日からスキルセレクトのEOI提出が可能になります。
参照: www.immi.gov.au/skills/skillselect/
その他
ビジネスイノベーション・アンド・インベストメント・プログラムに関する詳細はこちらをご参照下さい。
参照: http://www.immi.gov.au/skills/skillselect/index/visas/subclass-188/