Home » ビザ » ビザニュース » ビザニュース » ロング・スティ・ビジネス・ビザ申請に必要なマーケット・サラリー・レートは$48,470

ビザニュース


ロング・スティ・ビジネス・ビザ申請に必要なマーケット・サラリー・レートは$48,470

2010年8月16日

(1) マーケット・サラリー・レートの背景について
2009年9月14日からロング・スティ・ビジネス・ビザ(サブクラス457)を保持する従業員がいる雇用主は、新しいスポンサー義務に従う必要があります。これは2009年9月14日以前まで適用されていた法的義務に代わるものとなります。

ビジネス・ビザ・スポンサーにとって、海外から来ている従業員にマーケット・サラリーに値する給料を支払うのが、雇用の規則及び条件を守るという事を意味します。

雇用同意書を承認した雇用主は、条件に従って海外からの従業員に賃金を支払わなければなりません。

マーケット・サラリー・レートとは、現地の雇用機会を失わないままかつ海外からの従業員を搾取しない状態で、産業別に必要なスキルが提供されるように考えられたサブクラス457ビザ改正に関する条件の一つです。

マーケット・サラリー・レートを支払う義務により、サブクラス457ビザ保持者が職場にいるオーストラリア人の従業員と同等の労働条件で勤務できるという利点があります。

この改正によりサブクラス457ビザプログラムに関わる外部専門家からも多くの議題が定義されました。

(2) マーケット・サラリー・レートはどの様に評価されるのでしょうか?
オーストラリア人の従業員がいる職場におけるマーケット・サラリー・レートは、該当する産業での合意によって決められています。サブクラス457ビザ保持者は現地の従業員と同等の労働条件にて勤務する事となります。

この産業内合意と致しましては、企業間合意、産業別最低賃金、産業別最低給料及び労働条件もしくは法律上の契約が含まれます。

オーストラリア人の従業員が全くいない職場の場合、雇用主は最新の最低賃金及び企業間合意に沿ったマーケット・サラリー・レートを提示しなければならないかもしれません。上記の合意が存在しない産業の場合、雇用主はマーケット・サラリー・レートを説明する証明書類を移民局に提出する事になります。この証明書類につきましては、関連する賃金の統計、公表されている給料データ、または同等の職場で働いている他の従業員に関する給料の詳細等が上げられます。また雇用主は提示している雇用規則及び条件が、場所と産業を考慮した場合に適切であるという事を移民局に説明しなければなりません。

またこのビジネス・スポンサーが承認されたとしても、マーケット・サラリー・レートがTSMIT(The Temporary Skilled Migration Income Threshold:TSMIT)よりも高くなければなりません。TSMITよりも低いマーケット・サラリー・レートにてビジネス・スポンサーした場合、却下される可能性が高くなります。

The Temporary Skilled Migration Income Threshold-現在年47480豪ドル
TSMITは2010年7月1日以降、現在年間47,480ドルに設定されております。これはサブクラス457ビザ保持者がオーストラリア国内において財政的に自立できるだけの給料レベルとなっております。これは457ビザ所持者が不要な負担をコミュニティにかけない事や、ビザ条件を破る状況に追い込まれない様にするのも含まれております。これは特に市民権及び永住権を持つ者とは違い、政府からの援助を受ける事が出来ない従業員にとって重要な点と言えます。

457ビザ所持者はTSMIT分の給料を支払われるべきでしょうか
TSMITは支払われるべき給料額でもオーストラリア人の従業員を雇用していない職場でのマーケット・サラリー・レートでもありません。ビザ・スポンサーされた従業員に提示された給与額ではなく、指定された職業のマーケット・サラリー・レートがTSMITと比較される事になります。それ故に457ビザ保持者がTSMITの条件に合致する様、提示された給与額を上げる様にするのは不可能です。
例)ある職業のマーケット・サラリー・レートが39,500ドルで雇用主の職場にて勤務している現地従業員と同等であったとしても、TSMITよりも低いのでこのビザ・スポンサーは却下される可能性は高くなります。仮にビザ・スポンサーされた従業員に47,480ドルの給料をオファーしたとしても、マーケット・サラリー・レートがTSMITよりも低いままなので、このビザ・スポンサーが却下される可能性は相変わらず同じです。

2010年1月1日以降の推移について
上記の件で2009年9月14日以前に承認された457ビザを持つ所持者の移行の手続きは2010年1月1日に終了します。それ以降は定められた給与レベルと同等でない限り、雇用主はビザ所持者にマーケット・サラリー・レート通りの給与を支払わなければなりません。すなわちこの場合ですと雇用主はマーケット・サラリー以上か定められた給与レベルを支払う義務があります。

下記が定められた給料のレベルとなります。
※81,040ドル以上の収入を得ている457ビザ所持者で、英語力証明の免除を得ている場合
※55725ドル以上の収入を得ている者で、情報・通信技術(Information and Communication Technology:ICT)関連の仕事に携わっており、指定された地元の雇用手配によって457ビザを得た場合。
※457ビザ所持者でICT関連業務に携わり、61920ドル以上の収入を得ている場合。
※40,705ドル以上の所得を持ち、地元の雇用手配によって457ビザを得た場合。
※45,220ドル以上の所得で457ビザを所持している場合。

最低給与レベルにつきまして
下記のANZSCO職業リストに該当する場合、最低65020ドル以上の所得を保証しなければなりません。
※262111 データーベースアドミニストレーター
※262113 システムアドミニストレーター
※261112 システムアナリスト
※263111 コンピューターネットワーク・システムエンジニア
※261111 ICTビジネスアナリスト
※263113 ネットワークアナリスト
※261313 ソフトウェアエンジニア
※261311 アナリストプログラマー
※261312 ディベロッパープログラマー
※261311 アナリストプログラマー
※262112 ICTセキュリティスペシャリスト
※261399 ソフトウェア・アプリケーションプログラマー
※261314 ソフトウェアテスター

その他職業についての最低給与は$47480となります。

これは年間の総給与額であり、下記については含みません。
※滞在施設や賃貸補助、食事や娯楽の負担
※ボーナス及びコミッション
※ストックオプション
※旅行、休み及び健康保険補助
※交通費補助
※通信補助
※赴任補助
※スーパーアニュエーション
※その他上記に含まれない給与以外の補助

また雇用主は上記の補助及び最低給与以上の額を従業員に提供する事が出来ます。